Don Redman
基本情報
生年月日 |
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1900/07/29(Piedmont, West Virginia) |
命日 |
1964/11/30(New York, New York) |
使用楽器 |
Soprano Sax, Alto Sax , Clarinet |
経歴
Don Redmanは、ジャズ草創期から活躍したサックス奏者だが、編曲者や音楽監督としての実績も評価されている。
本名はDonald Matthew Redmanという。兄もメリーランド州で楽団を率いたバンドリーダーであり、父も著名な音楽教師であった。3歳の頃からトランペットを始め、12歳になる頃にはオーボエも含むあらゆる管楽器が演奏できるようになっていたと伝えられている。
高校在学中に編曲を学び始め、シカゴとボストンの音楽院で本格的に音楽を学んだ後、1920年にBilly Paige's Broadway Syncopatorsに加入して、リード楽器の演奏と編曲をしていた。
ニューヨークに渡ったのは1923年のこと。Fletcher Hendersonに出会い、Fletcher Hendersonの下で多くの録音に参加した。(女性歌手のAlberta HunterやBessie Smithの伴奏にもFletcher Hendersonと共に参加している)
なお、Fletcher Hendersonの楽団では、スタッフの編成や楽曲のアレンジも担当するようになり、1927年まで在籍していた。主にアルトサックスやクラリネットを演奏しているが、一部の録音ではオーボエも吹いていた。
1927年6月にMcKinney's Cotton Pickersの音楽監督として招かれるとこれを受諾し、Fletcher Hendersonの下を離れる。Don Redmanが編曲を担当するようになると、McKinney's Cotton Pickersの人気は高まり、VictorやOKehに多くの録音を残した。なお、1928年にはFletcher Henderson楽団時代に共演していたLouis Armstrongの録音にも参加しており、ここにも編曲を提供していた。
1931年にMcKinney's Cotton Pickersを離れると自身の楽団を結成し、1932年にはConnie's Innのレギュラーバンドの座を得る。1940年1月に解散するまで、Don Redmanの楽団は多くのラジオ番組への出演や短編映画への出演など、その活動を通して、大きな成功を収めた。また、Don Redmanの編曲は人気で、この時期にPaul WhitemanやBen Pollack、Bing Crosby等への編曲の提供も行っている。
1940年代は編曲とスタッフの編成の仕事をして過ごし、多くの有名な楽団(Count BasieやHarry James、Jimmy Dorsey等)に編曲を提供していた。なお、1946年9月から1947年8月まではヨーロッパツアーの為に渡欧している。
晩年には公の場で演奏することはなくなったが、1958年から1959年にかけての録音で、Don Redmanがアルトサックス、ソプラノサックス、ピアノを演奏しているものが残っている。数少ない公の場での演奏としては、1962年にコンサートでピアノを演奏。1964年に同じくコンサートでソプラノサックスを吹いている。