Jesse Stone's Blue Serenaders
一言メモ
Jesse Stoneが率いるカンザスシティの実力派バンド。
1927年にはOkehレーベルで録音も残している。
活動時期
1920年 ~ 1928年
主要メンバー
- Albert Hinton (trumpet)
- Slick Jackson (trumpet)
- Druie Bess (trombone)
- Jack Washington (alto sax, baritone sax)
- Glenn Hughes (alto sax)
- Elmer Burch (tenor sax)
- Jesse Stone (piano, diriction)
- Silas Cluke (banjo)
- Pete Hassel (tuba)
- Max Wilkinson (drums)
変遷
カンザスシティでも指折りのピアニスト兼編曲者であったJesse Stoneによって結成されたBlue Serenadersは、1920年頃から活動を始め、カンザスシティと南西部の一流の店で演奏をしていた。
メンバーには、後にBennie Motenの楽団でも活躍するJack Washingtonや、優秀なトランペット奏者として地元で名が知られていたAlbert HintonとEddie Tompkinsを擁していた。特に、この2名のトランペット奏者にトロンボーンのDruie Bessを加えたブラス・セクションは、南西部の中でも有数の実力を持っていたと言われる。(なお、Eddie TompkinsはOkehのレコードには未クレジット)
Jesse Stoneの洗練された編曲を演奏する実力のあるメンバーが揃ったこの楽団は、当時、流行の兆しを見せていたダンス・オーケストラの先駆的な存在であったと思われる。
1927年4月には、Okehレーベルでの録音の機会にも恵まれ、"Starvation Blues"と"Boot To Boot"の2曲を吹き込んだ。
1928年のこと。Walter Page率いるBlue Devilsとの音楽合戦が行われ、これに敗北した事からBlue Serenadersに危機が訪れる。この音楽合戦がきっかけとなり、Druie Bessが勝者であるBlue Devilsに引き抜かれると、その後のいざこざによってAlbert HintonとEddie Tompkinsが退団。あっという間にBlue Serenadersの売りであったブラス・セクションが崩壊するという事態になった。
結果、オクラホマ州にあった好条件の演奏場所をBlue Devilsに譲ることになり、Blue Serenadersに残された楽団員たちも徐々にバンドを去っていったのである。