カテゴリ:Brunswick
変遷
1845年からピアノからスポーツ用品までを製造していたアイオワ州の Brunswick-Balke-Collender Companyが、1916年に蓄音機の生産を開始し、その後、独自のレコードの販売を開始したのが、Brunswickレーベルの始まりである。最初期のBrunswickのレコードはエジソン・ディスク・レコードのような垂直カット方式であったが、1920年1月には現在の横振動方式が採用される。Brunswickが発売した家庭用蓄音機は商業的にも成功を収め、レコードレーベルもVictorやColumbiaに並び三大レコードレーベルと呼ばれる程の勢いがあった。
1920年代のBrunswickレーベルはシカゴを拠点としていたが、ニューヨークにもスタジオと事務所を構えていた。1924年後半には、Vocalionレーベルを買収し、これを傘下にしている。この頃のジャズ録音の代表例としては、Fletcher HendersonやDuke Ellington、King Oliver、Johnny Dodds、Andy Kirk、Red Nichols等が挙げられる。
1930年4月にBrunswick-Balke-Collender社はレーベルをWarner Bros.に売却し、この時に本社をニューヨークに移転。(Warner Bros.はミュージカル映画の録音も含む映画スターのレコードを出した)
1931年12月にBrunswickとVocalionの権利は、ARC(American Record Corporation)に売却される。1930年代のジャズ録音には、Bing CrosbyやCab Calloway、Mills Brothers、Boswell Sisters、Tommy CorseyとJimmy Dorsey等が挙げられる。
1939年になると、CBS(Columbia Broadcasting System)がARC(American Record Corporation)を買収。その翌年の1940年にBrunswickレーベルは廃止される。この影響により、Warner Bros.とARC(American Record Corporation)が結んでいたBrunswickの販売数と生産数の合意事項や、Warner Bros.へのリース契約に違反が生じることになり、Brunswickの商標はWarner Bros.に返却されることとなった。
BrunswickとVocalionの権利を取り戻したWarner Bros.は、このレーベルの権利と1931年以前に録音されていたマスター音源をDeccaに売却する。(DeccaはWarner Bros.の出資を受けていた)その後、1943年にDeccaがBrunswickレーベルを復活させる。以後、初期のBrunwickレコードの音源と記録はDeccaが所有している。(なお、1931年12月以降の録音の権利はColumbiaが所持しており、Warner Bros.がDeccaに譲ったのはこれ以前の録音の権利であった)
カテゴリ「Brunswick」にあるページ
このカテゴリには 9 ページが含まれており、そのうち以下の 9 ページを表示しています。