Eddie South

提供: 初期のジャズ

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基本情報

生年月日
1904/11/27(Louisiana, Missouri)
命日
1962/04/25(Chicago, Illinois)
使用楽器
Violin

経歴

「The Dark Angel of the Violin」と呼ばれた。ミズーリ州のルイジアナで生まれたEddie Southは、まだ幼いうちに両親とともにシカゴへと移り、そこで育ったという。シカゴの音楽学校でDarnell Howardにジャズを教わった(Earl Hinesの証言)のち、共に学んでいたCharles Elgarのバンドで演奏するようになった。その後、Erskine Tateとも演奏をしている。ニューヨークでのJimmy Wadeとの録音が1923年で、これが彼の初録音となった。

1929年には初渡欧を果たす。パリやブダペストで音楽を学んだ後、1930年にはロンドンにも足を運んでいる。このヨーロッパでの経験の中でも、彼の印象に残ったのはハンガリーでのジプシー音楽家との交流であったようだ。これをきっかけにしてSouthは演奏スタイルを変えていく。

1931年にシカゴに戻ると自身の楽団を結成する。この楽団にはMilton Hintonも参加していた。録音も残しており、印象としてはのちのDjango Reinhardtとのセッションを連想させるようなサウンドだ。

1937年に再びパリに渡り、Django ReinhardtStephane Grappelliらとセッションする。Swingレーベルに残された一連の録音は「The Dark Angel of the Violin」と呼ばれる彼の実力を伝えている。また、Stephane Grappelliとの息もぴったりで、良い演奏だ。おそらくEddie Southが残した録音の中でも、このDjangoとのセッションは比較的入手しやすいはずだ。

1938年に帰国してからのEddie Southはと言うと、シカゴやロスアンジェルス、ニューヨークを中心に小編成のバンドで活動を続けていた。1950年代にはテレビ番組にも出演する。しかし、1960年に病気で引退すると、その後まもなくしてシカゴで亡くなった。死因は心臓病であった。